糖尿病とは、体の中のブドウ糖が有効に使われず、血糖値が高くなった状態になる病気です。
世界の糖尿病人口は4.2億人と言われています。
糖尿病の方でも美味しく楽しく食事をしたいものですよね。
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低GI食品とは
GIとは、グリセミック・インデックスの略です。
これは、食後の血糖値の上がり具合を数字で表したものになります。
食品のGI値は、ブドウ糖のGI値100を基準に定められています。
オーストラリアのシドニー大学では、
GI値が70以上のものを高GI食品、55~70のものを中GI食品、55以下のものを低GI食品と定めています。
低GI食品は、血糖値の上昇が緩やかで、糖質と脂肪を効率よく燃焼させてくれるので、糖尿病の方に効果的な食品なのです。
下の図は、基本的な甘味料とココナッツシュガーのGI値を表した図です。
ブドウ糖 | 100 |
上白糖 | 99 |
メープルシロップ | 73 |
ココナツシュガー | 35 |
(検査機関によって多少の違いあり)
この図からもわかるように、甘味料は基本的に高GI食品に当てはまります。
しかし、ココナッツシュガーに関しては低GI食品となるのです。
ココナッツシュガーとは
ココナッツシュガーとは、ココナッツの木になる花が蕾の状態のときに取った花蜜糖です。
取れた花蜜を煮詰め、乾燥させてココナッツシュガーとなります。
つまり、ココナッツシュガーは天然に取れるお砂糖という訳です。
低GIの甘味料というと、人工甘味料があると思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、現時点でははっきりとは言えないながらも“人工甘味料が糖代謝を悪化させる可能性がある”という研究結果も出されています。
どうせなら、より安心安全なものを美味しく摂りたいですよね!
その点、ココナッツシュガーはオススメです。
ココナッツの風味が苦手な人でも大丈夫!
ココナッツといえば、独特な風味があるのが特徴ですよね。
実はココナッツ苦手…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、そういう方でもココナッツシュガーに関してはご心配ありません。
実は、ココナッツシュガーは黒糖に似た香りや味がするのです。
なぜかというと、ココナッツのあの独特な甘い風味は、実の中の白い果肉から取れるものなのです。
ココナッツシュガーは、実ではなく花の蕾から蜜を取っているため、
全く違った香りや味になるという訳です。
黒糖ほどのクセはなく、優しいまろやかな味がして、美味しいですよ。
ココナッツシュガーは高栄養価
ミネラルが豊富
ミネラルは、人間の体内で生成できないため、食品から摂取するしかない栄養分です。
黒糖と比べてどのくらい豊富なのか、下の図で表してみました。
ナトリウム | 約20倍 |
カリウム | 約15倍 |
マグネシウム | 約4倍 |
特にマグネシウムは、血糖値や血圧を下がりやすくする効果があります。
糖尿病の方にとって欠かせない栄養素ですね。
アミノ酸が豊富
ココナッツシュガーには、全部で20種類あるアミノ酸のうち、16種類ものアミノ酸が含まれている、バランスの良い食品です。
中でも、グルタミン酸がとくに豊富に含まれています。
グルタミン酸は、脳やストレスのケア、エネルギーの代謝、細胞の活性化といった働きをしてくれます。
また、グルタミン酸は旨み成分の塊です。
様々な料理に使うことができるのも魅力ですよね。
ビタミンB群が豊富
ビタミンB群は、肌や神経・皮膚などの健康を保つのに必要なビタミンです。
ただ、ビタミンB群は体内に留めておくことができないため、定期的に摂取することが必要となってくる栄養素です。
また、ビタミンB群の働きとして、糖の代謝を促すというものがあります。
ココナッツシュガーも低GI食品とはいえ、糖分の一種ですが、
同時にビタミンB群も摂ることができるので、効率よく糖が代謝されていくのです。
食物繊維が豊富
ココナッツシュガーには、イヌリンという食物繊維が含まれています。
イヌリンは、血糖値を緩和してくれる効果があると言われています。
また、イヌリンは水溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維は、腸の粘膜を守り、善玉菌を増やす作用があります。
腸内環境を整えることは体調を整えることにも繋がるので、とても大切です。
摂りすぎには注意
ココナッツシュガーについてわかっていただけたでしょうか?
ココナッツシュガーは、和食にも合うのでぜひ広く活用してみてください。
ただし、ココナッツシュガーは低GI食品で栄養価も高いですが、
カロリーに関しては白砂糖と同じです。
摂りすぎには注意しましょう。
次回も、糖尿病の方にオススメの記事、『シナモンが血糖値を下げる?!』をご紹介します。